ルームメイトがパリピで良かったという話


わたしは自分のことを、「外交的な人見知り」だと分析している。

人見知りであんまり人に話しかけたりはできないけど、本当は色んな人と話したいし、仲良くなりたいと思ってる。

誰の前でも素でいれたらいいのだけど、特に大人数になると無口になってしまうし、なかなか素直にもなれない。


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北海道で4か月間のリゾートバイトをしたときにたまたまルームメイトになった人たちが、いわゆるパリピだった。


マリカは2つ歳下の生粋の大阪人で、初めからタメ口で、右も左も分からないわたしに寮を案内してくれた。

チカは1つ下で、美人で金髪でダンサーだった。
(わたしも元は金髪だったけど、派遣会社に言われて黒染めしていってたので、彼女を見て、マジか!ってなった。)

ユウコも1つ下で、3人の中で一番大人しそうな見た目をしてたけど、実は一番、思ったことをズバッと言える子だった。


3人とも人見知りしない性格で、音楽やクラブが好きな、ハッピーな人たちだった。


3人はわたしの人見知りなんて気にすることなく、めちゃめちゃ話しかけてきた。


すごい勢いで、わたしの心のトビラは開かれていった。


早速いろんな話をしたけれど、チカとマリカは、特にわたしの世界一周の話にすごく興味を持ってくれた。

入寮した翌日から、ゲレンデレストランでの勤務が始まった。

当然、ルームメイト以外は全員はじめましてなわけで、持ち前の人見知りを十分に発揮できたと思う。

普通ならこのまま、
「あ、この人あまり喋らないんだな」
「大人しい人だな」
くらいの印象から関係がスタートして、仲良くなるのに時間がかかるところだったのだけど、

ルームメイトたちが勝手にわたしのことを話しだした。

「ユウすごいねん!
バックパッカーやねん!」

「世界一周してんねん!」


頼んでもいないのに、わたしの(おそらく意外に思われるであろう)側面を皆に広めていく。


この日だけじゃなくその後もこんな調子で、会う人会う人にわたしを、あたかもすごい人かのように紹介してくれた。

そのおかげで話が広がって、自分を普段より多めに表現できたし、それは皆と早く打ち解けることに繋がった。


わたしは別に、世界を旅した話をわざわざ自ら始めたりはしないので、そんなこと知る由もなく出会って別れる人も沢山いる。


そんな「普段」に比べたら、北海道で出会った人たちとは親密になるスピードが目に見えて早かったし、それは全部ルームメイトたちのおかげだった。



せっかく話しかけてくれても、あまり上手い返しができないわたしだったけれど、それでもチカはお構いなくまた話しかけてきてくれて、わたしのことを「面白い」と言ってくれた。


チカが、わたしが一番自分を出せる存在になるのに時間はかからなかった。
10年以上の付き合いの友達と同じくらい素を出せる相手になった。


マリカとユウコにとって、もしかしたらわたしは2人の友達にはいないようなタイプだったかもしれないけど、何というか、他の楽しい人たちに対するのと同じように接してくれて、嬉しいのと同時に、よくできた人たちだなーと尊敬もした。


(バリバリ仕事できるタイプのユウコに、ユウは仕事ができると褒められたのが嬉しくて、未だに覚えてる。(笑))


ノリが良くて、パーリー好きでありつつも静かになりたいときもあって、少し歳上のわたしにも全く気を遣ってこなくて、こちらも気を遣うこともない。
そんなルームメイトたちと過ごす時間は、居心地の良さしかなかった。


(ユウコは1か月もしないうちに退寮になってしまったけど、たまには4人で飲んだ)



わたしはルームメイトたちが羨ましかった。

チカのまずは誰とでも仲良くなろうとするところ、
ユウコの白黒はっきりしてて頭が良いところ、
マリカの誰からも好かれるカワイイところ。


3人共に言えるのは、みんなとても素直だった。


本当は彼女たちみたいに、
誰の前でも素でいられるような性格でいたいのに、わたしは全然思ったようになれない。
けど、
北海道に来る前のわたしよりかは素直になれてる気がした。


素直でいたほうが何もかも上手くいくって、ルームメイトたちが実感させてくれた。


たとえばダンス。
チカはダンサーだし、マリカは元ダンス部で、2人ともダンスが大好きで上手だった。

わたしは決まった振付を覚えて踊ることはできても、「適当に」とか「ノリで」踊ることが一番苦手だった。

2人が部屋でダンス動画を録り始めたとき、それがめちゃくちゃ楽しそうで、わたしはそういう楽しそうなことが意外とすごく好きで、交じりたいけど2人みたいにカッコよく踊れないし、かといって面白い踊りもできないし、というか何のレパートリーもないし。

でも思い切って、入ってみた。
絶対否定されないって、わかってたから入っていけた。

それはダンスとは言えないようなめちゃくちゃなものだったけど、はちゃめちゃに面白かった。

散らかった部屋のまま録っていたので、
「生活感バンド」
と名付けてインスタにアップしたら、みんな面白がってくれた。

多分、楽しさだけは伝わったと思う(笑)




だんだん何が言いたかったのかわからなくなってきてるけど、
パリピの彼女たちとルームメイトになれたおかげで、毎日楽しかったし、前より素直でいれるようになって、
少しだけ、「なりたい自分」に近づけた。


彼女たちは、わたしにはないキラキラしたものを沢山持ってて、めっちゃ羨ましいけど、もちろんダメなところもあるし、きっとわたしも他から見たら同じなんだと思うし、わたしはわたしのことが好きなので、このままもっと素直で面白い人になって、もっと自分のことを好きになろう。


優子、万里香、なちか、4か月間ありがとう!

もう何回も言ってるけど、
みんなと同じ13号室になれて本当に良かったです。

一旦バラバラになるけど、絶対また集まろ。





っていう、北海道ライフを終えた今の心境でした。

スノーボードが少し上手くなっただけじゃなく、コーヒー勉強しただけじゃなく、お金稼いだだけじゃなく、友達が増えただけじゃなく、楽しかっただけじゃなく、ただ太っただけじゃなく、

内面も、少し成長しました。


長くなった割に全然上手くまとまらなかったけど、最後まで読んでくれた方、ありがとうございます!
では!!!