【イキトスからレティシア】への移動と、なんか変な人たちと友達になってしまった話。

2017年3月30日のはなし。


この日は、ペルーのイキトスからアマゾン川を下ってコロンビアのレティシアに移動する日。

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イキトスからアマゾン川を下ってレティシアへ向かう


スピードボートのチケットは、アマゾンツアーを予約したときに一緒に買った。
200ソレス(約6800円)のところを160ソレス(約5500円)にしてもらった。

↓そのときの話はこちら
yuf112.hatenablog.com



朝5時に、ホステルまで迎えが来た。
ピックアップはないと思っていたので、ラッキー。

5分か10分くらいで、ENAPUポートという港に着いた。

ここで朝から問題発生。

わたしのドライバーと港の係員が、スペイン語で何やら話をしている。
ところどころ聞き取れた単語から判断すると、今日はボートは出ないらしい。

え、、どういうこと???


ドライバーが、ツアー会社に電話してくれた。
彼が親切な人で良かった。
普通なら「ボートは出ないらしいぞ、残念」の一言で終わることも十分あり得る。


何度かかけ直して、やっと電話に出てくれた。
そら寝てるよね。朝5時だもんね。

ドライバーがツアー会社のおじさんに事情を話して、おじさんがわたしに英語で説明してくれた。


電話越しに言われたのは、

今日はボートは出ない、
自分も何が起こっているのかわからない、
とりあえずホテルに戻ってくれ、
そして店に来て。


なんかよくわからんけど騙されてチケットを買ってしまったわけではなさそう。

せっかく早起きしたけれど明日出直すか…

と港を離れようとしたとき、別の係員が出てきて乗客チェックをし始めた。

???

ん?

ボート出るの?


ドライバーが名簿にわたしの名前があるか確認してくれた。

あったみたい。


いや、あるんかーーーい!

ほんでボート出るんかーい!!


さっきのやり取りは一体なに…

最初の係員も、マジでなに…



まあ無事にボート乗れるなら良かった。

と思って中に入っていこうとしたとき、ドライバーが衝撃の行動に!


わたしに100ソレスを手渡してきた。


「中でチケットを買ってくれ、80ソレスだから。」



はい……?

わたし既にツアー会社に160ソレス払ったんですけど…

チケット代80ソレスなんかーい!
わたし2倍払っとるやないかーい!
どういうスタイルやねん!


いろいろと突っ込みどころはあったけれど一番の謎ポイントは、チケット代は80ソレスなのに100ソレスを渡してきたところだ。

おつりの20は貰っていいのね…?



結局、わたしはスピードボートに140ソレス払ったことになるけれど、チケット代80、ピックアップ代10と考えたら余分に払ったのは50ソレスくらいなので、まあまあまあ落ち着いた。

このドライバーも、よくしてくれたしね。


でも80で乗るにはどうしたら良かったんやろね。
名簿確認してたから予約必須って感じやし、いきなり行って買う雰囲気ではなかった。




乗車賃80ソレス(約2700円)するだけあって、乗ってみると結構ちゃんとしたフェリーだった。
トイレは、綺麗・トイレットペーパー付いてる・ちゃんと流れる、完璧。
カフェエリアみたいとこもある。

キョロキョロするわたしを、お姉さんが席に案内してくれた。

まあまあ空いてて、席が他人と隣同士にならないよう、計算して案内してくれている。南米にしては気がきくな。ありがたい。


こうして、10時間の快適な船旅が始まった。

海と違って波が少なく、揺れは皆無だった。


マップを開けば、現在地はAmazonas。
あの、アマゾン川を進んでいるのだ。
なんか嬉しかった。

これまで、海路、空路、陸路(バス、鉄道、ヒッチハイク)と様々な手段で国境を越えてきたが、川からの国境越えは初めてだった。


イキトス(ペルー)のアマゾンツアーでは、楽しみにしていたピンクイルカが見られなかった。
だからせめてこの船から見られることを祈って、ずっと窓の外を眺めてた。

つもりだったけれど、爆睡してしまった。


途中で目が覚めたときに、船のお姉さんに、船からピンクイルカは見られるのか聞いてみた。
スペイン語で返事されてもわからないかもしれないけれど、試しに。

「No! 」と言われた。よかった、理解できた。

お姉さんのおかげで、その後も心置き無く寝ることができた。ありがとう。


船内食が付いていた。


朝は、チキンを挟んだパンとコーヒー。
このパン、ここら辺では主流なんかな?これ好き。


昼は、チキンとご飯とバナナ。
バナナを芋みたいにおかずとして入れてくる点は、相変わらず。慣れない。美味しくない。



16時、ペルー側の国境の町、サンタローサに到着。
ここでペルーの出国スタンプを押してもらう。

ただ、ミニボートに乗らないとどこにも動けない小島に降ろされた。
ボートに乗らざるを得ない。もちろんお金取られる。町側で降ろしてよ…

サンタローサの町に渡ってパスポートに出国スタンプを押してもらって、同じボートでブラジル側国境のタバティンガへ向かってもらった。
トータル10ソレス(約340円)だった。

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サンタローサに着いて、タバティンガから入国して、レティシア

ここは、ペルー、ブラジル、コロンビアの三国の国境が交わる場所で、ボートで簡単に行き来できる。

これから進むのはコロンビアだが、わたしがリマから遥々アマゾンまで来たのは、一旦ブラジルに入国するためだった。

ブラジルVISA取得から3か月以内に1回入国しておかないと、そのVISAは無効になってしまうから。
1回入国すると、2年間有効になる。

予定していたレンソイス行きを6,7月に延期したがために、無理矢理にでも1回入国しておかないといけなくなったのだった。


コロンビアにステイするにも関わらずブラジルスタンプが欲しい理由を、英語でも説明し難いのに、スペイン語でなんてとてもできないから、多分ボートのドライバーにはスタンプマニアだと思われた。


とにかくブラジルのタバティンガで降ろしてもらい、タクシーでイミグレまで連れてってもらって、無事に入国スタンプをゲット。


そこからコロンビアのレティシアまでは、道一本でタクシーで5分くらいだった。
タバティンガの港からのトータルの料金は30ソレスで高いような気もしたけど、同じボートに乗ってたペルー人が値段交渉してくれていたので、全部任せた。

後から聞いた話だと、タバティンガはまあまあ治安が悪いらしいので、タクシーを使って正解だった!



レティシアでの宿は、リマの宿「桜子」の情報ノートに載っていた、Hotel Divino Ninoにした。


1泊25000ペソ(約970円)でなかなか綺麗な部屋だったし、ドミだけどその部屋はわたししかいなかったので、トイレ・シャワーを含め貸切だった。

トイレットペーパーも、バスタオルも、フリーウォーターもある。

WiFiだけは壊滅的に遅いけど、おそらくこの町でWiFiの速い場所はないと思う。

暑いけどファンの風圧が強いので、イキトスよりかは快適に眠れた。



その夜は、少し町をブラブラして、安くご飯を食べられそうな店を探した。

通りがかったBBQ屋さんみたいなところで串に刺さったチキンを指差して頼んだらご飯も付いてきて、中に座るよう促された。

入っていくと、いきなり知らない外国人に、コンニチハ!と話しかけられた。

見ると、笑顔の外国人の隣に、日本人のおじさんがいた。

こんな僻地で日本人に会うとは…!

近くの席に座って、なんやかんや話してたら、なんと同じホテルに泊まってることが判明。
彼らは何度かホテルを移動した結果、今のホテルが一番良いと判断したそう。

桜子の情報ノートに書いてくれた人、グッジョブ!


日本人のおじさん(コウさん)とペルー人(名前忘れちゃったけど確か28歳)は、コウさんのビザランで一緒にコロンビアに来てて、またすぐペルーに戻るそう。


夕食後、コウさん、ペルー人、ペルー人の友達(ルパンの次元似)とホテルのロビーで話してて、すぐ近くにある別の友達の家にみんなで遊びに行くことになった。

現地の人のお家に遊びに行くなんて初めて!
ワクワクした。


わたしは基本、初対面の相手が悪いことを考えているかどうかを当てることはできないので
まずは全員怪しいと思いながら人を見るようにしている。
大体は信じても大丈夫なのか判断ができないので、心の中ではめちゃくちゃ警戒してる。

でも稀に、「絶対に良い人、この人は大丈夫。」ってわかる時があって、その感覚に間違いはない。
このときがまさにそれだった。


だから、見知らぬ人について行くなんて!と心配しないでください!



で、その現地人の友達が、なかなかクレイジーなやつだった。


着いたのは、ボロボロの家。
電気すら点かない。

中から出てきたのはドレッドヘアーのお茶目そうなお兄さん。

わたしは世界を旅する中で学んだ。
ドレッドヘアーの人は、大概クレイジー。(偏見)

その人も、例外ではなかった。


ここに来る前、
「そいつの家にはナイスなテレビがあるんだ!」
と、ペルー人が楽しそうに話していた。


そのテレビがこちら。

いや、もう、ずるい、面白すぎる。
久々にこんなくだらないもの見た。

SONYよりcheaperとのこと。

いや、タダやん!


このテレビの中に入って、撮影会が始まる。

このあとわたしも撮ってもらった。


ひと通り撮影が終わって、落ち着いたときに、
ドレッドヘアーがわたしを見て言った。

「君、テレビで見たことある!」


終いには、
「電気代かかるから、テレビはあまりつけないで!」

いやあなたの家、電気通ってないから。

何なんこのノリ最高…



その後も、ロウソクの灯りの中で、ココナッツを回し飲みながらくだらない話をしたり、次元似の彼が弾き語りをしてくれたり。

彼の歌声は、本当に素敵だった。

歌ってくれたほとんどが知らない曲だったけれど、コウさんも口ずさんでいたので世界的に有名な曲ばかりだったんだと思う。


次元だけじゃなく、ドレッドヘアーも、コウさんもギターを弾きながら歌ってくれた。

こんなとき、わたしもギターが弾けたらな、とめっちゃ思った。わたしも歌いたかった。

日本に帰ったら、練習する。



楽しく過ごしているうちに、2時間くらいが経ち、そろそろ解散することに。


良い1日だった。
童心を忘れない、小学生みたいな彼らと過ごせて楽しかった。



帰り際に、また遊びに来なよ、とドレッドヘアーが言ってくれた。


テレビは控えめにね、とペルー人が付け足した。



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